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柴野毅美『凝視と予感-美術批評への試行-』(玄文社/2009年) [中村彝を知るための45冊]

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 筆者の柴野毅美氏は、新潟県柏崎市で地域新聞『越後タイムス』Click!の編集発行人を長年つとめられている方です。中村彝に関する同紙に掲載された多彩な記事については、「越後タイムス資料」として保存会サイトでもたびたびご紹介してきました。柏崎市は、彝の親友でありパトロンのひとりだった洲崎義郎が暮らしていた町であり、彝が生前に唯一個展を開催することができた、ゆかりの深い土地でもあります。来年(2010年)で100周年を迎える、1911年(明治44)創刊の歴史ある新聞『越後タイムス』は、中村彝の生前からその画業について、繰り返し記事に取り上げてきています。本書は2003年(平成15)の秋、茨城県立近代美術館で開催された「中村彝の全貌」展Click!への批評を中心に、彝の作品群への独自なアプローチを試みています。また、中村彝のほか靉光や藤田嗣治、難波田史男など、多彩な画家や彫刻家などの作品批評も収録されています。
 今年の8月に出版されたばかりですので、同書は比較的容易に入手することができます。出版社の玄文社Click!は、新潟県柏崎市にある出版社ですので、同社へ直接注文するのが、もっとも確実でスムーズな入手方法です。また、発売から間もないので図書館や美術館などでは、いまだ未収蔵のところが多いかと思います。

写真は、『凝視と予感』の表紙(左)と目次の一部(右)。


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