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『中村彝』(新潮日本美術文庫37巻/1997年) [中村彝を知るための45冊]

 

 新潮社や講談社、集英社などから、1970年代にさまざまな美術全集や名画全集が競うように出版されました。そのような全集企画の中にも、中村彝は必ず含まれています。きょうご紹介するのは、もともと豪華な美術全集で出版され、のちに誰でも手軽に入手できるよう版を小さくして廉価にしたものの1冊です。作品の解説は当時、神奈川県立近代美術館の学芸員だった原田光が担当し、巻末には同著の「生命にふれて~中村彝の人と作品~」および年譜が収録されています。A5変形のコンパクトな装丁で、豪華で重厚な装丁の全集本とは異なり、どこへでも手軽に携帯できます。代表作品がすべてカラー画像で掲載されていますので、モノクロが多い展覧会の図録などとは異なり、入門者にはぴったりです。
 現在も版を重ねて出版されており、書店やネットでも入手が容易です。また、大量に出版されているせいか、中古市場でも安く手に入れることができます。同様に、中村彝を収めた講談社版や集英社版の美術全集なども、古書店や古本ネット通販などで安く手に入れられます。

写真右は、本書に収録された『落合のアトリエ』(1916年・大正5)。


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