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『中村彝・中原悌二郎と友人たち』(茨城県近代美術館/1989年) [中村彝を知るための45冊]

 中村彝(つね)の生誕100周年にちなみ、茨城県近代美術館が主催して行われた「生誕100年/中村彝・中原悌二郎と友人たち」展の図録です。同展は、茨城県近代美術館のほか、福島県立美術館と練馬区立美術館(東京)で開かれました。中村彝のみを取り上げた展覧会ではありませんが、彝が1887年(明治20)生まれ、親友だった彫刻家・中原悌二郎が1888年(明治21)生まれと、ともに生誕100年をすぎたばかりということで、ふたりとその身近にいた友人たちの作品を集めて開催されたものです。図録には、ふたりに関する多くの評論が収められていますが、中村彝を主題としたものが大半を占めています。
 原田実「中村彝とその時代」、匠秀夫「中原悌二郎とその時代」、桑原宏行「『カルピスの包み紙のある静物』について」、舟木力英「中村彝が見たルノワールのオリジナル作品」、関部幹彦「<林檎一個>と二つの個性-中村彝と岸田劉生-」、土方明司「『髑髏を持てる自画像』について」、三木哲夫「保田龍門旧蔵の3点の銅版画について」、中村秋一「中村彝のこと」などが収録されています。また、彜や中原悌二郎のほか、彜アトリエへ去来した主な友人たちの年譜も紹介されています。
 古書店や古本ネット通販でも、頻繁に見かける図録ですので、入手は比較的容易です。また、多くの美術館の資料室やライブラリーなどでも、たいがい収蔵されていますので、手軽に閲覧することができます。


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