宮芳平『音信の代りに友に送るAYUMI』(野の花の会/1987年) [中村彝を知るための45冊]
1920年(大正9)より中村彝(つね)に師事し、その後、長野県の高校で長く美術教諭をつとめた洋画家・宮芳平の遺稿集です。40歳のときから6年間、個人誌「音信の代わりに友に送るAYUMI(歩み)」を発行しつづけ、20年余の休刊をはさんで、再び78歳で亡くなるまでの14年間にわたり発刊をつづけました。その膨大な著述の中には、師である中村彝の思い出についての文章もみられ、下落合のアトリエですごしたときの様子などが詩的に表現されています。また、宮芳平は1915年(大正4)の第9回文展初入選とともに、森鴎外の小説『天寵』のモデルとしても有名です。
『音信の代りに友に送るAYUMI』は、一般の書店では販売しておらず、長野県諏訪市にある「野の花の会」(0266-52-4059)で、一部2,000円(送料別)にて頒布されています。
※写真右は宮芳平『自画像』。
2007-09-26 00:01
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